ル・コルビュジエの近代建築の最高傑作「サヴォア邸」の設計図面をモチーフにして制作
「ル・コルビュジエ―諸芸術の綜合 1930-1965」(パナソニック汐留美術館)において販売用として、関連会社Echelle-1の保管する設計図面の画像データをもとに額絵として作成しました。
サヴォア邸と、その設計図について
「サヴォア邸(1928-31)」は、ル・コルビュジエによって設計された住宅建築であり、20世紀を代表するモダニズム建築の象徴的存在です。フランス・パリ近郊のポワシーに位置し、その革新的なデザインと思想から「近代住宅の最高傑作の一つ」と高く評価されています。
「サヴォア邸」は、1964年、当時の文化大臣アンドレ・マルローによって「民間建築モニュメント」に指定され、フランスの歴史的遺産として保護が始まりました。さらに2016年には「ル・コルビュジエの建築作品」として世界文化遺産に登録され、現在でも国境を越えて世界中の建築家に影響を与え続けています。
この「サヴォア邸」の設計には、ル・コルビュジエが提唱した「近代建築の五原則」がすべて盛り込まれています。まず、建物を地面から持ち上げる「ピロティ(柱)」によって、建築が軽やかに浮かび上がり、周囲の自然との一体感が生まれます。次に、屋上には「屋上庭園」が設けられ、建物によって失われた地面の緑を屋上で再生するという思想が具現化されています。
また、「自由な平面」は、柱と床スラブによる独立した構造によって、間仕切りの配置に制限がなく、機能に応じた自由な空間構成を可能にしました。そして、「水平連続窓」は、壁に依存しない構造だからこそ実現できたデザインで、内部空間に豊かな自然光を取り込み、外の景色をパノラマのように楽しめる効果をもたらしています。さらに、「自由な立面」は、構造とは独立したファサードのデザインが可能であることを示し、建築の表現に新たな自由をもたらしました。
これら五原則を高い完成度で具現化したサヴォア邸は、単なる住宅の枠を超え、近代建築の理念を明確に示したマニフェスト的建築として位置づけられています。今日では、建築学生や専門家だけでなく、世界中のデザイン・アート愛好家にとっても訪れる価値のある場所となっており、その影響力は今なお色褪せることなく、まさに「住宅建築の聖典」とも呼ぶべき永遠の名作なのです。
こちらの額絵で採用されている「サヴォア邸」の設計図面は、向かって中央が「サヴォア邸」の1階の設計図、向かって左が2階の設計図、向かって右が3階の設計図となっています。